来たる2022年、在福宮崎県人会の展望とは?
髙橋:今回は、在福宮崎県人会の来期の展望について発信していこうと思っています。まずは、今年を振り返って、在福宮崎県人会という組織について小山田会長の想いを聴かせてください。
小山田会長:私が引き継いだ当時と比べると、良い意味で変わったなと思います。理事の方々も本気で一生懸命やってくださっている。今回、この会議のために、宮崎日日新聞を読んでみました。宮崎にはすごく元気の出る話がいっぱいある。県をまたいだ土地(福岡)だと分からない情報もいっぱいあるなと思いますね。例えば、霧島酒造さんが、製造過程で発生するサツマイモ由来の再生可能エネルギーの活用を進めているという記事がありました。2030年までに工場や事務所での二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすると宣言していらっしゃって、サツマイモ発電によるEV車を導入するなどの取り組みも載っていました。こういう話を見ると、本当に元気が出るし勉強になりますよね。
他にも、観光振興事業を南九州が一体となって取り組んでいくという記事も見ました。観光事業は、県単位でやっているのでなかなか上手くいかない。南九州3県が一緒になってやればさらによくなると思います。地方紙の記事は、取材内容も分かりやすいし、レベルが高い。地方紙の情報を活用するのは非常に大切です。
髙橋:情報の流通ですね。福岡も宮崎もコロナが落ち着いていく傾向にある中で、在福宮崎県人会の取り組みに対する期待について教えて下さい。
小山田会長:各理事の方々は、自分の役割をきちんと果たしておられる。以前の県人祭は挨拶が長くて立って聞いているだけでした。会費の3倍は得られるものがないと、在福宮崎県人会が白けたままで終わると思って、皆さんに挨拶を省略することをご了解いただきました。すると、宮崎の方々はものすごく協力してくださった。おかげでみなさんが楽しめる県人祭になりました。そして在福宮崎県人会での取り組みがビジネスに生きてこないと意味がない。そこに対する責任を理事は背負っているという覚悟をしないといけない。汗をかいて動いてくださった方々に恩返しするしかないです。森島幹事長は細やかにやってくださっています。
森島:正直な話、4年前に小山田会長から「我々には権利はない。義務のみあるのみ。」と非常に激励をいただいた理事会があったんです。それまでは、ただ好きでやっていました。宮崎の方々と触れ合う機会を作ること自体が楽しかった。福岡みやざき応援団を作った時は、毎月例会をしていまして、店との打ち合わせ、反省会、幹事の慰労会など含めて、月に4回は宮崎人と飲んでいました。私が理事になってからは、組織を運営する上での覚悟と義務、使命感というところを小山田会長から身体の中に入れていただいています。楽しいのは変わらないんですけどね。
髙橋:次は、在福宮経会の活動に対する期待値を教えて下さい。
小山田会長:ちょっとだれているなと。その全責任は私にあります。宮経会には、経営者もしくは経営層の方々がおられるので、ただ飲み会をするだけではなくて、人を束ねるということを学ぶとか、色んな業種の実態を知るとか、そういうのを得られるようにした方がいいんじゃないかと思うんです。経営者に今までやってきたことを話してもらう機会を与えて、はじめて宮経会が生きてくるんじゃないかと。そして、次の回、次の回とテーブルが変わった時に質問が来て人間関係が深くなる。ロータリークラブだったら、テーブル単位で色々勉強したり、委員会に所属して勉強したりとかいくらでもチャンスがある。ただの経営者会で会長も置かずに楽しいので終わるのが今までの状態。知恵を出して、もっと交流ができるようにしていきたいですね。
森島:昨年から組織に会長を設置して、私が在福宮経会の会長をやることになりました。しかし、会長に就任した途端コロナになったので、全く動けていません。私としては先輩方とお話できるだけでも楽しかった。ただ小山田会長がおっしゃるように目的を持たずにただ飲み会になってしまうとだれてしまう。参加者も少なくなってきているので、目的目標を持ってやらないといけないと思っています。宮崎日日新聞さんの記事の話を伺ったが、冒頭の30分でそういう宮崎にまつわる情報を発信するのもいいですね。まずは宮経会からやっていきたいです。宮日さんに協力していただいて、宮崎の経済に特化した情報を宮経会で発信していく…というように基本的な方針をもう少し明確にしたいです。地元とのやり取りが太くなっていけばいいなと。やはり、ビジネスに繋がらないと宮経会への参加継続が難しくなる。地域貢献を単にボランティアじゃなくて、ビジネスでどう貢献するかを宮経会で考えていく必要があります。今、褌を締め直す思いです。早く、新生宮経会の第1回をやりたいですね。
髙橋:今度は、次世代の宮崎出身者を集めている、福岡みやざき応援団に対する期待や会長の想いを聴かせてください。
森島:福岡みやざき応援団は、今は平均年齢が30代後半になりました。ここ2年間の集合ができていないから新規会員が入れていないのが理由です。福岡みやざき応援団は、同級世代4名で作りました。最初の入会ルールは私たちより年下と決めていたので、作った当時は平均年齢が30歳前後でした。
原澤:福岡に来ていた人達が宮崎に戻って、自分の子どもに対して「福岡にみやざき応援団があるから行ってみなさい」と紹介しているんですよ。それでジュニア世代が入るという流れが出来ています。
森島:応援団が出来た頃は団員の娘息子は15~16歳。団員の方々が大きくなった娘息子に対して、応援団があるよと紹介することで、応援団の年齢を下げていくというのをやった方がいいですね。
小山田会長:若い方を入れるのも大切ですが、死生観の大切さに気付くようにしたいですね。多感な10代~20歳くらいまでが良いかなと。社会に出て手嫌いされて相手にされないという性格になるのは勿体ない。自分の存在している意味とか、生まれた確率とか、自分とはすごいものだと誰でも気付くものです。拗ねたりずるいことをしたりするのがどれだけ損なのかを気付かせる場がない。私も会社に新入社員が入った時に死生観の大切さについて話をしていました。そうするときちんとした軸ができる。人間は動物だから欲があるものですが、自分に甘いとか、自分本位は恥ずかしいことだと気付かせるのは大事です。福岡みやざき応援団で話すネタはあるから、インプットできる勉強会を開いて、少しでも得て帰れるものを作りたいですね。
髙橋:宮崎県人祭について、過去2連続でお休みしていましたが、来年に帰する想いを聴かせてください。
小山田会長:良いものができるんじゃないかと期待しています。コロナで集まる場が無かったからいいアイディアも出てくるんじゃないですか?
髙橋:今回、代替イベントを原澤さんが企画してくれていますね。協賛も集まって盛り上がっていると感じます。
原澤:当たりくじが無くなるくらい集まりました。
小山田会長:県人祭に来た方が「今日は来てよかった」と思って帰って下さるのを目指したいです。来た方々が主役として会費の3倍くらい得て帰れる場を提供したいですね。
髙橋:前田さんも事務局として考えていることを教えてください。
前田:我々、若手の経営者は、諸先輩方の人生の歩み方や会社での苦労もふくめた経験談を欲しているので、参考にさせていただきたいです。特に宮経会では、先輩方に助言いただきながら交流できる場を作れたらいいなと思います。また県人祭では、福岡にいるとなかなか宮崎の現状が分からないので、宮崎の現状や新しい物産の情報共有ができると嬉しいですね。地元に帰った気分になれます。
髙橋:小山田会長、最後に来期に向けたメッセージをお願いします。
小山田会長:私たちは、在福宮崎県人会をやっていることが評価されるようにというミッションを背負っています。予断を許さない部分もありますが、今のコロナの状況だと県人祭も開催できるんじゃないかと思うし、やってほしい。あちこちで拍手歓声が起きそうですね。 普段は違う県で生活していますが、地元の人と同じ温度感で、地元の発展を喜んで、それを広めようという関係になれればいいなと思います。地元に対する誇りと使命感を持って取り組んでいきたいです。